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麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)について




・ワクチン名 麻しん・風しん混合ワクチン
(MRワクチン)
・ワクチンの種類
・接種部位
生ワクチン/皮下接種
・接種回数
・接種時期

第1期【1回接種】
1歳から接種できます。2歳になるまでに接種します。

第2期【1回接種】
5歳以上7歳未満、小学校入学前の1年間(4月1日から3月31日)に接種します。



・助成状況
■定期接種:接種費用は公費で全額助成されます。
(東京23区にお住まいの方は、23区内の指定医療機関で自由に接種ができます。)

   MRワクチンは、麻しんウイルス、風しんウイルスによる感染症を予防するワクチンです。

■麻しん(はしか)について

   麻しんウイルスの感染によっておこる感染症です。感染後10~14日目頃から38℃前後の発熱、かぜ症状(咳、鼻汁)、結膜炎症状(目の充血、めやに)などの症状が出現します。発熱3日目頃に頬の内側の粘膜に中心が白い発疹(コプリック斑)が認められることがあります。この時期の感染力が最も強いと言われています。熱は一時37℃くらいに下がりますが、約半日後から40℃近くの高熱が出るとともに、顔から全身にかけて発疹が徐々に広がります。その後、熱は3~5日続き、かぜ・結膜炎症状が悪化します。回復期には発疹の赤みは落ち着きますが、しばらく色素沈着が残ります。

   麻しんウイルスに対する薬はありません。約30%が肺炎、中耳炎などの合併症を起こし、約1000人に1人が脳症を発症し、約1000人に1人が死亡します。2歳以下で感染すると、亜急性硬化性全脳炎という進行性の脳炎になることがあります。妊娠中にかかると、流産や早産を起こす可能性があります。感染後約1ヵ月間は免疫機能が低下することが知られています。

   麻しんウイルスは空気感染もするため、感染力が非常に強く(感染者が1人いると、免疫を持たない周囲の人約16~20人にうつす力がある)、抗体を持っていない場合はほぼ100%発症します。手洗い、マスクのみでは予防は難しく、ワクチンが最も有効な予防法です。ワクチン1回の接種で93~95%以上、2回の接種で97~99%の人が免疫を獲得できると言われています。また、麻しん患者に接触後72時間以内に緊急でワクチンを接種することも効果的であると考えられています。



■風しん(3日はしか)について

   風しんウイルスの感染によっておこる感染症です。気道からの飛沫感染でうつります。感染2~3週間後に発熱、発疹、耳の後ろのリンパ節の腫れが出現します。軽いかぜ・結膜炎症状も伴います。成人がかかった場合、高熱や発疹が長く続き、関節痛が出るなど小児より重症化すると言われています。発しんの出る前後1週間は感染力があります。15~30%は症状が出ない不顕性感染ですが、2000人~5000人に1人に脳炎や血小板減少性紫斑病などの重い合併症を発症することがあります。

   風しんに対する免疫が不十分な妊婦(妊娠20週頃まで)が感染すると、子供が難聴、心疾患、白内障、精神や身体の発達の遅れなどの障がいをもつ先天性風しん症候群(CRS)になる可能性が高いと言われています。(妊娠1ヵ月で50%以上、妊娠2ヵ月で35%)

   風しんウイルスに対する薬はありません。予防にはワクチンが最も有効で、1回のワクチン接種により95%以上の人が免疫を獲得できます。2回の接種で免疫が低下した人にしっかりと免疫をつける効果があります。

■麻しん排除状態

   日本は2015年に“麻しん排除状態(Elimination)”であることがWHO西太平洋事務局から認定されましたが、天然痘のように地球上から消滅した状態(Eradication)ではありません。その後も海外からの輸入例をきっかけに集団発生が起こっています。今後も麻しん排除状態を継続するためには、2回の予防接種率を95%以上に維持し、1人発生したらすぐに対応、全例の検査診断を行うことが重要です。
   別表に示すように予防接種制度の変遷に伴い、現在は2回の定期接種が浸透するようになりましたが、予防接種率の低い年代の人たちは特に感染リスクが高いと考えられます。医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、感染リスクが高い人や感染することで周りへの影響が大きい人、流行国に渡航するような人は、特に2回の予防接種を推奨します。ご希望の方はご相談ください。


■修飾麻しんについて

   麻しんウイルスに対する免疫が不十分な人(母体からの移行抗体を持つ乳児、1回のワクチン接種で免疫が獲得できなかった人、免疫グロブリン投与を受けた人など)が感染すると、典型的な麻しん症状が出ません。発症までの時間が長く、発熱期間が短く、微熱のみで、かぜ・結膜炎症状を認めず、発疹は全身に広がらないといった軽い症状となるため、診断が難しくなります。感染力は通常の麻しんと比較するとやや弱いですが、ワクチン接種記録がない場合や2週間以内の渡航歴がある場合、麻しん患者との接触歴がある場合で、感染が疑われるときは検査で確認する必要があります。


■麻しん流行時のワクチン接種について

   母体からの移行抗体は生後6ヵ月を過ぎるとほぼ消失し、感染する可能性ができます。麻しん流行時には、緊急避難的な対応として生後6ヵ月~1歳までの乳児への任意接種が可能です。その場合、免疫獲得が不十分になることがあるため、定期接種の2回は通常のスケジュールで接種し、計3回接種することになります。風しんに関して、生後1歳未満での緊急接種が必要であることは少ないため、通常MRワクチンではなく、麻しんワクチンで接種します。


■先天性風しん症候群(CRS)をなくすために

   厚生労働省は、早期にCRSの発生をなくすとともに、2020年までに風しんの排除を達成することを目標に掲げています。妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、免疫が不十分な場合、流行地域ではできるだけ人混みを避け、不要な外出は控えてください。また、妊婦の周囲の人(夫、子供、同居家族)は風しんを発症しないよう注意しましょう。別表に示すように予防接種率の低い年代の男性では特に感染リスクが高く、流行の中心となっています。多くの自治体や企業でワクチン接種費用や抗体検査費用を助成しているので、ご相談ください。


■大人の麻しんワクチン、風しんワクチン、MRワクチンの任意接種について

   予防接種の効果により小児の患者は減少し、成人患者が増えています。今まで感染(症状だけでなく、検査での確認)をしたことがなく、ワクチンを受けた記録のない人、特に接種率の低い時期に該当する人は、血液検査で抗体を確認し、充分な免疫がついていない場合はワクチン接種を推奨します。ただし妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠していない場合も、接種後2カ月程度の避妊が必要です。

■麻しんワクチンの変遷


■風しんワクチンの変遷



2017年8月 小児科:

医療法人社団めぐみクリニック目黒2

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