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日本脳炎ワクチンについて




・ワクチン名 日本脳炎ワクチン
・ワクチンの種類
・接種部位
不活化ワクチン/皮下接種
・接種回数
・接種時期

○定期接種の対象年齢
1期:【3回接種】
定期接種では生後6ヶ月以上~90ヶ月未満に3回接種します。

2期:【1回接種】
定期接種では9歳以上13歳未満に1回接種します。

1期・2期での標準的な接種スケジュールは以下となります。

   標準的な接種間隔で受けることが最も推奨されますが、何らかの理由によりその間隔を越えて接種した場合でも、定期接種の対象年齢の範囲であれば、定期接種として実施することができるようになりました。(平成26(2014)年度より)

・助成状況
■定期接種:接種費用は公費で全額助成されます。
(東京23区にお住まいの方は、23区内の指定医療機関で自由に接種ができます。)

   日本脳炎を予防するワクチンです。

■日本脳炎について

   日本脳炎は主にコガタアカイエカによって媒介され、日本脳炎ウイルスによっておこるウイルス感染症で、ヒトに重篤な急性脳炎をおこします。アジアで広く流行している病気で、毎年、3万5000~5万人の患者が発生しており、1万~1万5000人が死亡していると推定されています。日本でも、かつては患者が多くみられましたが、予防接種が開始され、患者数は著しく減少しました。

感染経路について:
   日本脳炎ウイルスは、ブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播します(ブタ→蚊→ブタ)。ヒトは、ブタから感染した蚊に刺されて感染します(ブタ→蚊→ヒト)。ヒトからヒトへの直接感染はありません。
   最近、野生のイノシシもブタと同様、感染後にウイルス血症を起こす動物として注目されています。日本脳炎は、高温多湿な気候で、ブタなどを飼育し、蚊の発生しやすい水田のある地域に多く発生しています。温帯地域では夏期に、その他亜熱帯・熱帯地域では雨期に発生が多くなります。

症状について:
   ウイルスを保有する蚊に刺されても多くの人は症状が出ません。感染した人のうち、100人から1,000人に1人の割合で発病するといわれています。通常6~16日の潜伏期間の後、高熱、頭痛、嘔気、嘔吐がみられます。次いで、意識障害、けいれん、異常行動、筋肉の硬直などが現れます。重症例のうち50%が死亡するといわれ、生存者の30~50%に精神障害や運動障害などの後遺症が残るといわれています。

治療について:
   特別な治療法はなく、対症療法が行われます。

■副反応とワクチン接種の変遷

   副反応として接種を受けたところが少し赤くなるなどのことが10%くらいの人におこります。
   過去に使用された古いタイプの日本脳炎ワクチンの接種後に神経系の病気である脳炎の一種のADEM(アデム:亜急性散在性脳脊髄炎)の重症例がおこったとして、2005年5月から積極的な推奨が差し控えられました。しかし、医学的に見るとワクチンが原因とは考えにくく、WHO(世界保健機関)でも、日本脳炎は重大なVPDであり、そのワクチンが原因という科学的な理由はなく、ワクチン接種は必要と言っています。


■日本での流行について

   厚生労働省では毎年夏に、ブタの日本脳炎ウイルス抗体獲得状況から、日本脳炎ウイルスの蔓延状況を調べています。それによると、毎夏日本脳炎ウイルスを持った蚊は発生しており、国内でも感染の機会はなくな っていません。
   日本では、1966 年の2,017人をピークに減少し、ワクチンの予防効果などでかかる人は少なくなり、1992年以降発生数は毎年10人以下で、ほとんどが高齢者でしたが1999年以後比較的若年の患者が発生しています。


■日本脳炎は予防が重要です

   日本脳炎は死亡率の高い重篤な疾患で特別な治療法はありません。
   予防接種と蚊に刺されないように予防対策が重要です。虫よけスプレーや蚊取り線香などを利用 し、肌を露出しない服装を心がけましょう。特に蚊の発生が多い水田地帯やブタなど動物を飼育している地域では、防虫対策を忘れないで下さい。
   定期の予防接種を完了していても、予防接種の有効期間は3~4年といわれています。この期間を経過した後に、流行地域(特に農村部)に長期間渡航される方は、最後の接種からおおむね5年~10年毎に1回接種することで、日本脳炎の発症を予防することが可能なレベルの抗体が維持されることが期待されています。


■接種を見合わせていた世代の特例措置について

   以前使われていた日本脳炎ワクチンの接種後に、広い意味で脳炎の一種のADEM(アデム:亜急性散在性脳脊髄炎)の重症例がおこったとして接種が一時見合わせ(積極的推奨の差し控え)となりました。2011年5月20日から通常の定期接種の期間にかかわらず見合わせ期間中に接種しなかった回数分を定期接種として受けられるようになりました。

①:1期で1回も受けていない人  →  1期分として3回、2期として1回、合計4回接種できます。
②:1期で1回受けた人  →  1期分として2回、2期として1回、合計3回接種できます。
③:1期で2回受けた人  →  1期分として1回、2期として1回、合計2回接種できます。

   1995年(平成7年)4月2日生まれ~2007(平成19年)4月1日生まれの方は、特例措置が適用されます。20歳まではワクチンを受けられますので、日本脳炎ワクチンの接種回数を母子健康手帳で確認しておきましょう。


   2016年2月日本小児科学会は、日本脳炎にかかるリスクの高い小児に対して、生後6か月から日本脳炎ワクチン接種の推奨を発表しました。

①:日本脳炎流行地域(図1)に渡航・滞在する小児
②:最近日本脳炎患者が発生した地域(図2)
③:ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域(図3)に居住する小児


   当院でも、ご希望の方は6ヶ月から接種可能です。その場合、予診票はご自身で取り寄せてください。ご相談・ご希望のある方は遠慮なくお申し出ください。



■図1


■図2                     図3
   

図1出典:CDC(アメリカ疾病予防管理センター)
CDC.gov is your online source for credible health information and is the official Web site of the Centers for Disease Control and Prevention (CDC).

図2出典:国立感染症研究所HP(日本脳炎 Q&A 第5版(平成28年12月一部改定))
https://www.niid.go.jp/niid/ja/je-m/524-idsc/6974-qaje-v5.html

図3出典:国立感染症研究所HP(ブタの日本脳炎抗体保有状況 -2016年速報第8報-)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/je-m/2075-idsc/yosoku/sokuhou/6636-je-yosoku-rapid2016-8.html


2017年8月 小児科:土屋裕行

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